2023年秋冬の特別な生地
2023年11月05日

 

 

 

 

今年の秋冬は本当に多くの方々にご協力を頂き、

特別な試みをカタチにすることが出来ています。

 

 

 

既に発表したものですと、

 

・ニットデザイナー村松さんと福島の職人の方々にお力添え頂いた、我々BISHOOLにとって初のニット

 

 

 

 

 

・高級毛織物の産地”尾州”の企業様に提供頂いた、デッドストックのカシミヤ100%によるストール

 

 

 

 

 

 

・岐阜県の刺繍職人様に膨大なお時間を頂き、何度も修正を繰り返すことで実現した新作刺繍

 

 

 

 

 

これら3種が記憶に新しい、

既に発表済みの2023年秋冬の特別な試み。

 

 

 

 

 

こちらのJOURNALでは、

2種の特別な生地についてお話しさせて頂きます。

 

 

 

 

 

Flower Embroidery Indian Wool
-Fabric provided by Leh-

 

 

長くお付き合い頂いている「Leh(レー)」に提供頂いた特別な生地。

 

「Leh(レー)」は日本とインドを生産の拠点として、

衣服を主に制作するブランド。

 

 

私はもう何年も前から「Leh(レー)」のモノづくりのスタンスに惚れていて、

いつかBISHOOLとして何かご一緒できないだろうか、

と願い続けていました。

 

 

今年の春頃、「Leh(レー)」の展示会にお邪魔して、

様々な衣服や生地を拝見する中で、

・インドにて刺繍を施したインド産ウール生地

に一目惚れをしました。

 

 

 

BISHOOLとして、

「Leh(レー)」の手掛ける刺繍生地で、

衣服を仕立てたい。

 

 

この想いを単刀直入にお伝えしたところ、

 

「Leh(レー)」デザイナーのお気持ちやスタンス、

刺繍という複雑で時間や手間のかかる技法、

インドという生産背景、

その他諸々の事情を踏まえ、

「実現することは難しいだろう」

でも、

「一度動いてみます」

と非常にありがたい返答を頂きました。

 

 

その後、

何度もお電話や文章での打ち合わせを重ね、

「Leh(レー)」デザイナーがインド現地で交渉をしてくださり、

今回特別にご提供頂くことが出来ました。

 

 

インド産ウール生地に、

コンピューターエンブロイドリーでクラシカルな花柄図案を作成し、

何色かのシルク糸で全面に刺繍した、

非常に贅沢な生地です。

 

 

「Leh(レー)」オリジナルの生地のため、

唯一無二の他には無い生地。

 

 

この特別な生地を、

BISHOOLとして2型の衣服に仕立てました。

 

 

 

 

(左) Layered Shirt Jacket

(右) Layered 袴 Pants

 

 

我々BISHOOLがメインで使用する尾州産ウールギャバジンと、

Lehがインドにて刺繍を施したインド産ウールの2種の生地を重ねた、

非常に迫力あるセットアップ。

 

 

BISHOOLのウールギャバジンの別アイテムともセットアップ感覚で着用頂けます。

 

こちらの衣服をお選び頂く方がどのように着用してくださるのか、

第三者のような立ち位置でワクワクしております。

 

 

 

 

 

 

 

Bishu Angora Wool
-Wrinkled in Ichinomiya-

 

 

 

こちらは初めて「シワ加工」に試みた拘りの生地。

 

毛織物の産地である「尾州」で出会ったアンゴラ15%ウール85%の生地をベースに、
職人によるシワ加工を施しました。

 

職人が手作業でシワの形状をつくり、
高圧釜でセットしてシワ感を残して仕上げています。

 

シワ加工はその特性上、

ポリエステルの様に熱によってシワが定着する素材にしか適さない加工。

 

実は今までもウールギャバジン(wool 100%)にシワ加工を施す試みを行っていました。

 

しかし、思うような仕上がりにならず断念し、

現在までカタチにすることが出来ておりませんでした。

 

 

着想から数年、

我々の生地を生産して頂いている尾州の企業様と共に試行錯誤を繰り返し、

完成したのが今回の生地です。

 

 

元々、私がウールギャバジンを好む理由の一つは、

シワになりにくい特性と品ある表情。

 

出掛けて、帰って、ハンガーにかけていれば翌日にはまた綺麗な状態で着用出来る。

 

扱いやすい素材でありながら非常に品ある表情を持っている。

 

ファッションに「楽」を求めてしまう私にとって非常に重要な特性/表情です。

 

 

今回の

Bishu Angora Wool
-Wrinkled in Ichinomiya-

は、

 

元々シワ加工が施されていて、

そのシワが素敵な表情を持っている、

だからこそ、シワを気にせず毎日の様に着用出来る。

 

 

ウールギャバジンと同様に「楽」な生地に仕上がっています。

 

 

我々BISHOOLのスタンスに共感してくださっていて、

BISHOOLの衣服を長く着用してくださっている方にお気に召して頂けるかと思います。

 

 

制作した衣服はこちら。

 

 

(左) Long Shirt

(右)Layered 袴 Pants

 

パンツはEmbroidery by Lehと同様にウールギャバジンと重ね合わせたレイヤードパンツ。

 

トップスはさらっと羽織れるロングシャツを仕立てました。

 

 

シワが気になりやすい「シャツ」というアイテムだからこそ、

敢えてシワを全面に出すような衣服に。

 

 

アンゴラ×ウールの、

コートにも使える厚手の生地をベースとしておりますので、

秋にはアウター感覚で、冬にはインナーとして、

用途を変えて2シーズン着用頂けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

Flower Embroidery Indian Wool

-Fabric provided by Leh-

 

Bishu Angora Wool

-Wrinkled in Ichinomiya-

 

 

どちらも生地の関係で極少数の生産では御座いますが、

これらの生地に惹かれてくださる方々にお選び頂けましたら幸いです。

 

 

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